ドライブレコーダーのメリット・デメリットは?デメリットへの対策も解説!

ドライブレコーダーのメリット・デメリットは?デメリットへの対策も解説!

今回は、ドライブレコーダーの購入を検討されている方に向けて、ドライブレコーダーのメリットとデメリットについて解説します。また、後半ではデメリットを解消するドラレコの選び方についても触れていますので、ぜひ参考にご覧ください。

そもそもドライブレコーダーは必要?

個人で利用する一般車両において、ドライブレコーダー自体の設置を義務付ける法律は今のところありませんが、後退時車両直後確認装置(バックカメラやバックセンサーなど)においては、2021年6月に国土交通省が「後退時車両直後確認装置に関する保安基準」を改正し、2022年5月以降に登場する新型車に対して搭載を義務化。継続生産車についても、2024年5月より義務化される予定です。

出典:車両後退時の事故防止のための国際基準を導入します~道路運送車両の保安基準等及び保安基準の細目を定める告示等の一部改正について~|国土交通省

また、2016年1月15日に発生した軽井沢でのスキーバス事故を受けて、翌2017年、国土交通省が全ての貸切バスに対してドライブレコーダーの装着及びこれによる映像の記録や当該記録を活用した指導・監督を義務付けました。

出典:軽井沢スキーバス事故を受けた対策について|国土交通省

現段階において、一部の業種・車両を除いてドライブレコーダーの取り付けは義務化されていませんが、運転中のトラブルや車上荒らし、車両盗難などの問題が増加する中で、今後はトラックやタクシー、一般車両においても義務化される可能性があると言われています。

ドライブレコーダーを取り付けるには、本体や工賃で費用が数万円ほどかかったり、取り付け後も定期的にメンテナンスが必要になるなどデメリットも存在しますが、万が一の際は客観的な証拠として強い効力を発揮しますし、映像を記録するだけではなくGPS機能や運転技術の自動診断機能など、様々な機能が搭載されています。

メリット・デメリットについてはこれから詳しくご紹介しますが、このような背景から、ドラレコを付けて損することは考えにくいでしょう。

ドライブレコーダーのメリット

ドライブレコーダーのメリット

ドライブレコーダーにはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、ドライブレコーダーが持つメリットについてご紹介します。

ドラレコのメリット①:証拠能力が高まる

ドライブレコーダーのメリット1つ目は、証拠能力が高まるという点です。

ドライブレコーダーの記録は事故発生時の客観的証拠となり、例えば、事故当時の状況を判断する時や、過失割合を査定する時など、事故対応がスムーズになります。また、裁判でも極めて重要性が高い証拠として扱われます。

ドラレコのメリット②:犯罪や迷惑行為の抑止力になる

ドライブレコーダーのメリット2つ目は、犯罪や迷惑行為の抑止力になるという点です。

ドライブレコーダーを取り付けていると、煽り運転などの危険運転と遭遇するリスクを抑制する効果が期待できる他、エンジン停止中にも録画可能な駐車監視機能付きドライブレコーダーであれば、車両の盗難や車上荒らし、当て逃げなどの犯罪を未然に防ぐ効果も期待できます。

ただし、ドライブレコーダー及びカメラはとても小さなデバイスのため、存在に気付かず、抑止効果がうまく発揮されないケースも。ドライブレコーダーを設置している旨や常時録画機能がある旨を周囲に知らせるステッカーなどが販売されていますので、それらのアイテムを活用するのも効果的だと言えるでしょう。

ドラレコのメリット③:盗難時に車両の位置確認ができる

ドライブレコーダーのメリット3つ目は、盗難時に車両の位置確認ができる点です。

盗難車が手元に戻ってくる確率は全体の10〜25%程度と言われ、泣き寝入りするケースが多い傾向にあります。車両の現在位置が確認できるGPS機能や、カメラに写った映像がリアルタイムで確認できる機能を搭載しているドライブレコーダーであれば、車の発見や犯人の特定が迅速に行えるため、車が無傷で戻ってくる確率がアップするでしょう。

またこれらの機能は、車が盗難被害に遭った時だけでなく、ドライバーが何らかのトラブルに見舞われた際などにも役立つことが考えられます。

ドラレコのメリット④:業務の効率化につながる

ドライブレコーダーのメリット4つ目は、業務の効率化につながる点です。

車両総質量が7トン以上の社用車の場合、ドライバーの労働状況や運行状況を適切に把握する目的で、走行速度や走行距離などを記録するタコグラフの装着が義務付けられています。

しかし近年は業務の効率化をはかるために、タコグラフの装着が義務付けられていない車両にもドライブレコーダーを装着する企業が増えている傾向です。

なかでもGPS機能は業務効率化に役立つ機能の一つで、車両の現在位置や時刻を正確に把握することが可能となり、例えば最適な走行ルートの選択や、労働時間の管理、燃費の向上などに貢献するでしょう。

ドラレコのメリット⑤:運転技術やマナーの向上につながる

ドライブレコーダーのメリット5つ目は、運転技術や運転マナーの向上につながる点です。

運転中は自身の運転の癖などが客観的に把握できないもの。運転歴が長くなればなるほど自分の運転技術を過信してしまう傾向があり、結果的に事故を起こすケースが少なくありません。

ドライブレコーダーに記録された映像は、運転中に気付くことが難しい自身の運転を客観的に評価するきっかけとなり、運転技術やマナーの向上に貢献します。また、高齢者や運転に不慣れな家族の運転技術をチェックするのにも役立つはずです。

ちなみに、最近のドライブレコーダーには、運転特性を自動で分析して診断レポートを出してくれる運転診断機能を搭載したものや、危険運転を検知してアラートでお知らせしてくれるものも販売されていますので、運転技術に不安がある場合は活用してみると良いでしょう。

ドライブレコーダーのデメリット

ドライブレコーダーのデメリット

メリットの多いドライブレコーダーですが、デメリットも存在します。次に、ドライブレコーダーのデメリットについて見ていきましょう。

ドラレコのデメリット①:プライバシーが気になる

ドライブレコーダーのデメリット1つ目は、プライバシーの侵害や個人情報漏洩のリスクが高まる点です。

ドライブレコーダーには、走行ルートや車内の音声、製品によっては車内の映像が残るものもありますが、これらの記録は事故やトラブルが発生した際に役立つ反面、エンジンがかかっている最中の言動が全て記録されてしまうという点で、不快に感じるケースもあるでしょう。

また、ドライブレコーダーのデータが外部に出回るリスクもゼロではありません。

解決策としては、録画方式を常時録画タイプではなくイベント記録タイプのドライブレコーダーを選んだり、定期的にSDカードやクラウド内のデータを整理するなどで対策を打つことが可能です。

関連記事:【基礎知識】ドライブレコーダーの仕組みは?録画機能やGPS機能も解説

ドラレコのデメリット②:視界の邪魔になる可能性がある

ドライブレコーダーのデメリット2つ目は、ドライブレコーダーの取り付け方法や位置によっては、視界を妨げる可能性がある点です。

例えば、バックミラーから大きく下にはみ出てしまうケースや、バックカメラのLEDライトがミラーの映りを阻害するケースなどがあります。

ドライブレコーダーの適切な取り付け位置はフロントガラスの形状や車種によって異なるため、視界の遮りや信号の見えやすさ、ライトの干渉などを考慮して選ぶようにしましょう。

ドラレコのデメリット③:費用が高い

ドライブレコーダーのデメリット3つ目は、設置するのに2〜3万円以上の費用がかかる点です。

ドライブレコーダーの設置にかかる費用は、ドラレコ本体の購入費用に加えて、ディーラーや整備工場などで取り付ける際は取り付け工賃が別途発生します。

ドラレコの費用についてはカメラの個数や性能によって差があり、前方1カメラで約1万円、前後2カメラで約1万5,000円、360度カメラで2万円以上が目安となります。

また取り付け工賃に関してはディーラーで約3万円、カー用品店で1万円〜3万円、整備工場で約2万円、個人サービスで1万円〜2万円が相場となっています。ディーラーに関しては、純正品のみの扱いとなるため、本体価格も一般的な相場よりも高くなる傾向です。

このように、ドライブレコーダーの取り付けには本体価格と取り付け工賃を合わせて最低でも2〜3万円以上はかかり、さらにSDカードの購入費用を考慮すると、さらに数千円〜1万円程度は多く見積もっておくべきでしょう。

関連記事:社外品とは?意味や純正品との違い、選ぶ基準までわかりやすく解説

ドラレコのデメリット④:メンテナンスが必要

ドライブレコーダーのデメリット4つ目は、メンテナンスが必要だという点です。

ドライブレコーダーは定期的にメンテナンスが行われていないと、SDカードの劣化や障害が発生しやすくなり、事故やトラブル時に証拠映像を確保できなくなる可能性があります。

また、ドライブレコーダーにはファイルを保護する上書き防止機能が付いているものがありますが、この機能が付いている場合、保護されたファイルは上書きされません。つまり、保護ファイルが増えてくるとSDカードやクラウドの空き容量が足りなくなるため、新たな撮影データを保存することができなくなるのです。

万が一の際、重要な期間の撮影がされていないのは本末転倒ですので、定期的にSDカードのフォーマットや交換、クラウド内の整理を行って、空き容量を確保しておきましょう。

ドラレコのデメリット⑤:ラジオや地デジに干渉する恐れがある

ドライブレコーダーのデメリット5つ目は、ラジオや地デジに干渉する恐れがある点です。

ドライブレコーダーを取り付けることで、ドラレコから発する電磁波が地デジやラジオに干渉してノイズを引き起こしたり、GPS受信の問題が発生して現在地の表示が狂う可能性があります。

電磁波干渉は、特に質の低い製品で発生しやすい傾向にあるため、高品質で信頼性が高い製品を選ぶことが大切です。

また、取り付け位置や配線、電源の取り方にも影響されるので、自身で取り付ける際は、必ずメーカーの指示に従って正しく取り付けるように注意してください。

デメリットを解消するドライブレコーダーの選び方

ドライブレコーダーのデメリットについてご紹介しましたが、ドライブレコーダーの選び方によって解消できるものもあります。次に、デメリットを解消するドライブレコーダーの選び方について見ていきましょう。

車種に合ったサイズ・取り付け位置の製品を選ぶ

視界の妨げや法律違反のリスクを避けるために、車種に合ったサイズ・取り付け位置の製品を選ぶ必要があります。

ドライブレコーダーの設置タイプには、フロントガラスの上部に取り付けるタイプやルームミラーに固定するタイプ、ダッシュボード上に取り付けるタイプがあり、天井の高さやルームミラーなどを考慮して前方視界の妨げを最小限にする位置や形状のものを選びましょう。

また、ドライブレコーダーの取り付け位置については、道路運送車両法の保安基準第39条に基づいて「フロントガラスの上側20%以内の範囲」または「フロントガラスの下側150mm以内の範囲」を満たす位置に取り付けることが求められます。これらの要件に満たない部分に取り付けると違反となりますので、不安な方は専門業者に依頼することをおすすめします。

参考:【PDF】道路運送車両法の保安基準第39条|国土交通省

各機能の設定が切り替えが簡単な製品を選ぶ

ドライブレコーダーには音声機能や駐車監視機能などがありますが、プライバシーの保護やバッテリー上がりの心配を回避するには、各機能の設定が切り替え可能で、なおかつ切り替えが簡単に行える製品を選ぶのがポイントです。

駐車監視機能によるバッテリー上がりについては、オン・オフの切り替え以外にも電圧監視機能やタイマー機能付きのものでコントロールしたり、外部バッテリーを使用する方法でも対策が打てます。また、充電式のバッテリー内蔵タイプも販売されていますので、用途や目的に合わせて選ぶようにしましょう。

失敗しないドラレコ選びのポイント

今回はドライブレコーダーのメリット・デメリット、デメリットを解消するドラレコ選びのポイントについてご紹介しましたが、ご紹介したポイントに加えて「記録画素数」と「録画範囲」も重要な要素となります。

ちなみに、画素数はナンバープレートを正確に読み取ることができる200万画素以上、画質はフルHD以上、また録画範囲は広ければ広いほど良いでしょう。

現在ドラレコに不具合が発生していたり、故障の可能性がある場合、メーカーの保証期間内であればまずは修理で対応すべきですが、保証期間外だと修理よりも新品への買い換えの方が安くつく場合があります。

琴平自動車ではコムテックや大橋産業、青木製作所など様々なメーカーのドライブレコーダーをお取り扱いしておりますので、ドライブレコーダーの不具合や故障、お買い換えなどでお悩みの方はお気軽にご連絡ください。

関連記事:車の部品・消耗品の交換時期は?必要な費用の目安と一緒に解説!

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