【基礎知識】ドライブレコーダーの仕組みは?録画機能やGPS機能も解説
交通事故や物損事故の際に客観的な証拠として大きな役割を果たすドライブレコーダーですが、技術の進歩に伴ってその性質や機能は向上を続けており、より高画質で広範囲の録画が可能になりました。
今回はそんなドライブレコーダーの仕組みについて、どのように録画されているのか?また録画されたデータはどのように保存されるのか?といった基本的な知識についてご紹介していきます。加えて、衝撃・動体検知機能やGPS受信機能、音声録音機能などのドライブレコーダー搭載機能についても解説していますので、ぜひ参考にご覧ください。
目次
【基礎知識】ドライブレコーダーはどのような仕組み?
ドライブレコーダーとは、映像や音声、位置、加速度などの情報を記録するための車載機器です。交通事故や物損事故など何らかのトラブルが発生した際に、正確な情報を把握することを目的としたデバイスのため、強い衝撃や振動、様々な気象条件に耐えられるように設計されています。
ここでは、ドライブレコーダーの基本的な仕組みについて見ていきましょう。
装置の構成について
ドライブレコーダーはカメラとレコーダー本体で構成され、カメラとレコーダーがワンボディに格納されている一体型と、カメラとレコーダー本体が分かれている分離型(セパレートタイプ)、ドライブレコーダーとルームミラーが一体となっているルームミラー型の3種類に大きく分けることができます。
撮影範囲のタイプについて
従来のドライブレコーダーは、フロントカメラで前方を記録するタイプ、もしくはフロントカメラとリアカメラの2台で前方と後方を記録するタイプが主流でした。しかし近年は、車内の様子も録画できる360度全方向タイプや、水平360度+垂直360度の全方位720度がカバーできる死角なしの全天球タイプも登場し、より正確に周囲の状況が記録できるようになっています。
保存の仕組みについて
ドライブレコーダーの保存容量は内蔵メモリと外部メモリの容量によって変わり、容量がいっぱいになると自動的に上書きされる仕組みとなっています。なお、コストや耐久性の観点から内蔵メモリに記録する製品は少なく、一般的にはSDカードやクラウドなどの外部メモリに保存されるため、「外部メモリの容量=保存できる容量」だと認識しておいて良いでしょう。
また事故などが発生した際、SDカードやクラウドに保存された映像を証拠として提出しますが、データを取り出さずに使用してしまうと上書きされてしまうため、万が一に備えてパソコンなど他のメモリにコピーしておくようにしてください。
ドライブレコーダーの機能と仕組みについて
ドライブレコーダーには、録画機能や衝撃検知、動体検知、GPS受信機能、音声録音機能といった機能が標準もしくはオプションで搭載されています。ここでは、これらの機能の概要と仕組みについてご紹介していきます。
ドラレコ機能①:常時録画・イベント記録の仕組み
ドライブレコーダーの記録方式は、エンジンがかかっている時に常に最新の情報が録画される常時録画タイプと、車に衝撃などが加わった時にその前後の状況を記録するイベント記録タイプの主に2種類があります。
常時録画タイプは、例えばSDカードの容量が4時間だとすると、4時間分の情報が残る仕組みとなっています。つまり、運転時間が5時間だった場合、運転開始時から1時間分の記録は自動的に上書きされ、毎日1時間運転する場合は5日目に1日目の記録が上書きされるということです。
対してイベント記録タイプは衝撃検知録画とも呼ばれ、交通事故や物損事故が発生した前後の状況のみを記録する仕組みとなっています。また、記録しておいた方が良さそうだなという時に自分で録画ボタンを押して録画する任意録画機能が搭載された製品も販売されています。
これら2種類の記録方式に加えて、駐車時の情報が記録できる駐車監視機能というものがあります。駐車監視機能にも常時録画タイプとイベント記録タイプ(衝撃検知・動体検知)があり、車載バッテリーからの給電や内蔵バッテリー、外部バッテリーによってエンジンがオフの時でも動作する仕組みとなっています。
なお、常時録画とイベント記録の両機能が備わったモデルの場合、常時録画は常時録画専用のフォルダに、イベント記録はイベント記録専用のフォルダに記録され、それぞれ容量がいっぱいになると上書きされる仕組みです。
ドラレコ機能②:衝撃検知・動体検知の仕組み
イベント記録や駐車監視機能で採用されている衝撃検知にはGセンサーという技術が用いられています。Gセンサーは加速度センサーや加速度計とも呼ばれ、単位時間当たりの速度変化率を測定し、衝撃や振動を検知する仕組みとなっています。
また動体検知の仕組みとしては、人感センサーという技術で検知するタイプと、情報の変化で検知するタイプの大きく2種類あり、人感センサーは主に温度で検知し、情報の変化で検知するタイプは映像を構成する1枚1枚の静止画(フレーム)の変化量から動体を検知します。
動体検知については、風による木の揺れやヘッドライトの光などにも反応してしまうといった誤反応がこれまで頻発していたのですが、近年はディープラーニングというAIの学習機能が発達したことにより、こうした誤反応も軽減しています。
ドラレコ機能③:GPS受信機能の仕組み
ドライブレコーダーのGPS受信機能は、人工衛星の電波を受信して撮影日時や位置、速度、走行ルートなどを記録してくれる機能です。走行した位置の座標と地図が連動することで、これらの情報が正確に把握できる仕組みとなっています。
GPS受信機能は盗難や事故など何らかのトラブルが発生した際に役立つ他、業務の効率化や動態管理にも貢献する優れた機能ですが、全てのドライブレコーダーに標準搭載されているものではなく、また付けることで価格もややアップしますので、購入時は製品情報をよく確認しておきましょう。
ドラレコ機能④:音声録音機能の仕組み
事故やトラブルが発生した際、映像に音声が加わることで、その前後の状況をより正確に把握することが可能です。加えて、何らかのトラブルが予想される際に、相手車両のナンバーや車種、車体の特徴など記録しておきたい情報を声に出し、メモ代わりとして使うこともできます。
ドライブレコーダーの音声録音機能の仕組みですが、基本的に映像と連動して記録される仕組みのため、常時録画では常に録音され、イベント記録ではイベント発生時のみ録音されます。また、音声録音機能付きのドライブレコーダーは、通常、設定によりオンとオフが切り替えられますので、状況や容量に応じて使い分けると良いでしょう。
注意点としては、製品によっては小さな音を拾えないこともあるため、記録しておきたいことは大きな声で話すようにしてください。
ドライブレコーダーを選ぶ時のポイント
今回は、ドライブレコーダーの仕組みについてご紹介しましたが、ドライブレコーダーを選ぶ際は撮影範囲やGPS受信機能、Gセンサーといった機能だけでなく、画質にも着目してみてください。いくら広範囲で撮影できたとしても、また欲しいタイミングの映像が記録できたとしても、白飛びしていたり、人物の顔や車両ナンバーが判別できなければ、証拠として不十分になるためです。
一般的なドライブレコーダーの画質はフルHDと呼ばれる200万画素ですが、外部メモリの容量が許せば、それ以上の高画質モデルもおすすめです。
また画質に加えて、フレームレートもチェックしておきましょう。フレームレートとは映像を構成する静止画の1秒当たりのコマ数のことで、フレームレートが高いほど映像が滑らかになります。特に注意したいポイントは信号機との相性です。LEDの点滅タイミングと撮影タイミングによっては、信号機が消灯したり、点滅するような状態で記録されてしまうからです。そのため、特に海外製のドライブレコーダーを購入する際は、30fpsではなく27.5fpsや29fpsといった信号機に対応したモデルを選ぶことをおすすめします。
なお、琴平自動車ではコムテックや大橋産業、青木製作所など様々なメーカーのドライブレコーダーをお取り扱いしております。ドライブレコーダーの不具合や故障、お買い換えなどでお悩みの方はお気軽にご連絡ください。
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