不要な車の部品、どう処分する?適切に廃棄するための3つの方法

2023.01.19
不要な車の部品、どう処分する?適切に廃棄するための3つの方法

金属や樹脂、ゴム、オイルなどさまざまな材料から作られている車の部品は、ほとんどが一般ごみとして処分することができません。

そのため個人で車の修理や整備、カスタムを行なって不要な部品が出た場合には、捨てる人の責任で適切に部品の分別・処分をしなければならないのです。

今回は、トラックなどの大型車から一般の小型車に使えるものまで、車の部品を幅広く取り扱う琴平自動車が不要になった車の部品を適切に処分する方法を紹介します。

特に自社で車を保有していて、簡単な修理なら自社内で対応してしまうという方には必見の内容となっていますので、ぜひお役立てください。

車の部品、自治体で処分してもらえないのはなぜ?

車の部品、自治体で処分してもらえないのはなぜ?

一般ごみとして回収可能なものは自治体によって異なりますが、車の大きな部品や廃油、バッテリーなどの回収・処分には、ほとんどの自治体が対応していません。

例えば、琴平自動車のある大阪市福島区の「ごみの収集・リサイクル」のページを見ても、車に関係する以下のようなものは回収不可と明記されています。

  • 有害な薬品類
  • バッテリー
  • ガソリン
  • 廃油
  • 自動車用タイヤ

なお、金属製品には資源ごみとして回収してもらえるものもありますが、基本的には「小型の生活用品」に限定されています。大阪市福島区の場合は「直径または最大の辺が30センチメートル以下(フライパン等は柄の部分を除く)のもの(ホーロー製品は除く)。棒状のものは1メートル以下」の金属製品のみ、資源ごみとしての処分が可能です。

しかし大きな車体を構成する車の部品は、パーツ単位まで細かく分解しなければ1つあたりの部品のサイズが優に30cmを超えてしまいます。車体から外した時点で資源ごみとして出せるサイズの金属製部品は、ネジくらいしかありません。

マフラーやホイール、サスペンションなどの大型の金属製部品はもちろん、バンパーなど樹脂製の大型部品等も、自治体に処分してもらうのは難しいと考えるべきでしょう。

エンジンオイルは廃油処理箱で処分できる自治体もある

車の部品の中でもエンジンオイル等の廃油は、自治体指定の廃油処理箱に入れれば可燃ごみとして回収・処分してもらえるケースがあります。

ただし、廃油処理箱によるエンジンオイルの処分に対応していない自治体もあるので、詳しくはお住まいの地域のルールを確認してください。

車の部品を適切に処分するための方法3つ

自治体にごみとして回収してもらえない車の部品は、パーツの大きさや材質、そして捨てる人の事情に合わせて以下のいずれかの方法で処分しなければなりません。

  1. お店やオークションで部品を売って処分する
  2. 民間の解体・処分工場に持ち込み処分を依頼する
  3. 不用品・廃品回収業者に処分を依頼する

ここから先は、上記3つの方法で車の部品を処分する場合の流れや手順、メリット・デメリットをそれぞれ紹介していきます。

車の部品の処分方法①お店やオークションで売る

車の部品の処分方法①お店やオークションで売る

まず考えられるのが、その部品を必要とするお店や個人に売却して処分する方法です。

通常、車の部品を処分する際には費用がかかります。大型ごみ等と同様、捨てる際には処分費用を請求されるケースがほとんどなのです。

しかし以下の条件を満たしている部品なら、買い手が見つかる可能性が高いと考えられます。

  • 傷やへこみなど、経年劣化が少ない
  • 人気が高い銘柄、または車種の部品である
  • 製造数が少ない、またはデザイン性が高い珍しい部品である
  • 製造から2~5年以内のタイヤ

上記のような部品なら、同じ処分でもお金を払うどころか受け取れる可能性がありますから、積極的に売却を検討すると良いでしょう。

具体的な売却先としては、中古車をメインに扱うパーツの買い取り店や中古タイヤの販売店、カー用品店などが挙げられます。

売れそうな部品をお持ちの場合は、まずは持ち込み可能な範囲に中古部品を扱うお店があるかどうかを調べて、持ち込み品の査定や買い取りへの対応を問い合わせてみましょう。

また、お店以外に売却する手段としては、ネットオークションへの出品が挙げられます。

ネットオークションへの出品は、個人間での売買ができるオークションサイトに登録すれば誰にでも可能です。ただし、オークションサイトの利用には月額の会員料金や落札手数料が必要になることもありますので、登録前には必ずサイトの規約を確認してください。

なお「お店に持ち込んで車の部品を売る場合」と「ネットオークションで売る場合」、それぞれのメリット・デメリットとしては以下が挙げられます。

売却で車の部品を処分するメリット

お店に持ち込む場合

  • 純正品以外の社外品、カスタムパーツなども買い取り対象となる場合がある
  • 持ち込みさえすれば対応してもらえるので、梱包や発送の手間がかからない
  • お店によっては、電話や出張での査定に対応してくれるところもある

ネットオークションに出す場合

  • 本当にその部品を欲しい人が集まるため、相場より高値で売れる可能性がある
  • わざわざお店まで行かなくても、自宅から出品や売却のための手続きができる
  • 部品の状態にもよるが、自分が売りたい値段から売値交渉が始められる

売却で車の部品を処分するデメリット

お店に持ち込む場合

  • 大きな部品でも、基本的には自分でお店まで運搬しなければならない
  • 部品の種類や状態によっては、買い取りも引き取りも断られることがある
  • ネットオークションに比べると、買い取り価格は低くなる傾向がある

ネットオークションに出す場合

  • 写真撮影から出品、梱包、発送作業まですべて自分で行わなければならない
  • 個人間での交渉や売買となるため、トラブルに巻き込まれる可能性がある
  • 状態が良い、人気の部品でなければ、そもそも売れない可能性もある

明らかに状態が良い部品の処分を考えている人、または車の部品に詳しく売れるもの・売れないものの目利きができる人は、売却で部品を処分すると良いでしょう。

車の部品の処分方法②民間の処分工場に持ち込む

 

 

売却の次に考えられるのが、リサイクル業者や車の解体・部品の処分を請け負う民間の工場に部品を持ち込み、処分してもらう方法です。

売ることを目的としない以上、ここからは基本的に「捨てる人が費用を払って引き取り・処分してもらう」手法の紹介になりますが、例外もあります。

例えば以下のような金属製のパーツなら、金属の引き取りや処分を専門に扱う工場(金属屋さん)であれば、お金を払って買い取ってくれることもあるでしょう。

買い取り可能な車の金属製部品の例

  • アルミホイール
  • スチールホイール
  • サスペンション
  • トランスミッション
  • マフラー
  • エンジン
  • 座席シート
  • ボルト、ナット
  • その他、ボディーパーツ

買い取り価格の目安は最も安価なサスペンションで1㎏あたり10円程度、ホイールなら1本あたり400~700円、座席シートなら1個3,000~6,000円ほどです。買い取り可能な車の部品があるかや買い取り価格の目安は、持ち込み予定の工場へ事前に確認してください。

一方、バンパー等の樹脂製部品を持ち込む先はリサイクル処分業者の工場がおすすめです。
近年では樹脂やプラスチックのリサイクルが推進されているため、業者によっては1㎏あたり100円前後で買い取ってくれるかもしれません。

たとえ買い取り価格が付かなくても、それぞれの材料を専門に扱う処分工場に持ち込んで費用を支払えば、部品の引き取りと処分はしてくれるでしょう。またゴムと金属、樹脂と金属等、複数の材料が使われた部品は、車の解体工場や産業廃棄物の処分工場へ持ち込めば引き取ったうえで解体・分別・処分をしてもらえます。

なお、買い取りの可否や処分費用の目安については、持ち込み予定の工場へ事前に確認しておくと安心です。

また工場以外にも、以下のような車の部品はその部品を購入したホームセンターやカー用品店、馴染みのガソリンスタンド等へ数百~数千円の費用を払うことで、処分に対応してくれることがあります。

購入店で処分可能な車の部品の例

  • バッテリー
  • 買い取り価格のつかないタイヤ
  • エンジンオイルやクーラントなどの廃油
  • 持ち込みできるサイズの樹脂製部品

処分予定の部品を購入したお店がはっきりしている場合や、普段からカーメンテナンスを依頼しているお店がある場合は、お店への処分依頼も検討してみましょう。

なお工場やお店に車の部品を持ち込み、買い取りや処分をしてもらう場合のメリット・デメリットとしては以下が挙げられます。

工場やお店に持ち込んで部品の処分を依頼するメリット

  • 経年劣化が激しく販売が難しい部品も、お金に換えられる可能性がある
  • 解体も行なう工場なら、分別ができていなくても引き取り・処分してくれる

工場やお店に持ち込んで部品の処分を依頼するデメリット

  • お店に持ち込む場合、初めての店では引き取りを断られることが多い
  • 持ち込みのため、自分で運搬可能なものしか処分が依頼できない

自力で持ち運べるくらいの小型の部品や、大型の部品でも車で工場やお店まで運べると言う方は、この方法で処分するといいかもしれません。

車の部品の処分方法③不用品・廃品回収業者に依頼

車の部品の処分方法③不用品・廃品回収業者に依頼

個人での運搬が難しい大型部品、金属やゴム、樹脂等、さまざまな材料が使われた部品を大量に処分する必要がある場合は、不用品・廃品回収業者に処分を依頼するのが良いでしょう。

不用品・廃品回収業者とは、車の部品を含む不用品を幅広く処分してくれる民間の業者です。

電話やインターネット上から申し込みをすれば、指定した日時に自宅や会社まで不用品を取りに来てくれます。

重い金属製品はもちろん、以下のような大型の樹脂製部品や本来なら解体と分別が必要な複合材質の車の部品まで、まとめて回収・処分してくれるため便利です。

運搬が難しい大型の樹脂製部品の例

  • バンパー
  • ボディ
  • エアロ
  • テール
  • ダッシュボードなど内装部品

分解や分別が必要な複合材質の部品の例

  • ホイール付きのタイヤ
  • エンジンマウント
  • ワイパー類 など

処分費用は回収を依頼する部品の材質や重量、業者が設定する価格算定の基準によってかなり変わってきますが、重さあたりの目安は1㎏あたり100~数千円だと言われています。

ただ、材質や重さよりも不用品の点数や引き取りに必要なトラックの大きさ・台数で料金を設定している業者もあるため、料金設定については必ず依頼時に直接確認してください。

なお業者によっては引き取りと処分だけでなく、買い取りに対応しているところもあります。

まとめて回収を依頼した部品のなかにタイヤやホイール、マフラーなど中古市場やリサイクル市場から需要のある部品があれば、買い取りにも応じてくれるはずです。

回収を依頼する部品のなかに買い取ってもらえそうなものがある時は、事前にその旨を伝え、査定も一緒に依頼しておきましょう。

不用品・廃品回収業者に部品処分を依頼するメリット

  • どんな材質、大きさ、重さの部品でも全部まとめて処分対応してくれる
  • 自宅や会社まで取りに来てくれるので、運搬や分別の手間がかからない

不用品・廃品回収業者に部品処分を依頼するデメリット

  • 部品の量や業者によっては他の方法より高額の処分費用がかかるケースもある
  • 自己申告しなければ、買い取り可能な部品も不用品として回収される恐れがある

自力での部品の持ち込みやネットオークションへの出品が難しい場合、処分すべき部品が大量で分別が大変なときは、不用品・廃品回収業者への依頼を第一選択肢にすると良いでしょう。

未使用の新品部品は琴平自動車で回収できる場合も

琴平自動車が組合員として所属する全部協(全日本自動車部品卸商協同組合)では、未使用の新品部品を組合員から引き取り、デッドストックとして販売する活動を行なっています。

もし、自社で未使用の新品部品の処分をご検討でしたら、私たちがお力になれるかもしれません。新品部品の処分にお困りでしたら、ぜひ一度琴平自動車にご相談をくださいませ。

※未使用の新品以外の部品の回収、処分、買い取りには原則対応しておりません。すべての部品をお引き取りできるわけではありませんので、ご了承ください。

車の各種パーツ、部品のことなら琴平自動車へ

車の各種パーツ、部品のことなら琴平自動車へ

私たち琴平自動車は、トラックやトラクターなどの大型車から一般の小型車まで、さまざまな車にお使いいただけるパーツ・工具を全国へお届けする部品卸商です。

ディーラーや部品メーカーなど、100社近い仕入れ先様と取引があり、お客様のご予算・ご要望に合わせた適切なパーツのお取り寄せやご提案をさせていただいております!

  • 保有する車の性能、用途に合うパーツをできるだけ早く入手したい
  • 予算内で修理を完了させられるよう、方法を提案して欲しい
  • 社外品やリビルト品も含め、自社の車に合う部品を提案してもらいたい
  • 保証期間は短くても良いので、安くて性能の良いパーツを探して欲しい

など、車のパーツ選びや取り寄せについてお悩みなら、ぜひ一度ご相談ください。

純正品はもちろん優良品、リビルト品、社外製品から自社開発の油圧ホースまでご案内できる取扱商品の幅広さを武器に、弊社の担当者がきめ細かく対応いたします。

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