ドライブレコーダーはどこまで映る?撮影範囲や画質について解説

ドライブレコーダーはどこまで映る?撮影範囲や画質について解説

事故やいたずらなどのトラブルに見舞われた際、重要な証拠となるのがドライブレコーダーの映像記録です。

そこで今回は、ドライブレコーダーは一体どこまで映るのか、またどれくらい鮮明に映るのか、撮影範囲や画質についてご紹介します。

前後2カメラや360度カメラなどのタイプ別の視野角や、対策したいトラブルに適したドラレコの選び方についても触れていますので、ぜひ参考にご覧ください。

ドライブレコーダーはどこまで映る?【視野角編】

ドライブレコーダーはどこまで映る?【視野角編】

ドライブレコーダーは撮影範囲が広い方が歩行者や車、信号機などの周辺情報を多く記録することができるため、広ければ広いほど良いとされています。そして、この撮影範囲に関係する数値が「視野角」です。

視野角はドライブレコーダーで撮影する映像の範囲を表す角度のことで、横方向の範囲を表す「水平画角」、縦方向の範囲を表す「垂直画角」、斜めの撮影範囲を表す「対角画角」があります。それぞれの推奨角度について見ていきましょう。

横の撮影範囲は「水平画角」

水平画角はドライブレコーダーのレンズから水平方向(左右)に映る範囲で、左右画角とも呼ばれています。3つの角度の中で最も注目すべきなのが、この水平画角となります。

水平画角が広いと左右の範囲が広がりますので、歩行者や自転車などが多く映りますし、事故発生時の状況や運転操作確認にも役立つでしょう。

水平画角の推奨は100〜110度以上ですが、最近のドライブレコーダーでは130度以上が主流となっています。

縦の撮影範囲は「垂直画角」

垂直画角はドライブレコーダーのレンズから垂直方向(上下)に映る範囲で、上下画角とも呼ばれています。垂直画角が広いと上下をより広く撮影することが可能です。

垂直画角の推奨角度は55度以上ですが、水平画角の場合は「水平画角:130度」のように製品のアピールポイントとして表示されていることが多いのに対して、垂直画角については製品サイトや取り扱い説明書などに記載されているスペック表にしか記載されていないことがほとんどで、あまり重要視されない傾向があります。ですが、例えば後方から煽られた時に車両のナンバーが映るか、前方の標識や信号機が映っているかなど、導入目的によっては重要な視野角となります。

最近のドライブレコーダーの垂直画角は60度以上が一般的で、360度カメラに関しては200度以上となっていますので、ぜひチェックしてみてください。

斜めの撮影範囲は「対角画角」

一般的に「対角」とはある角や辺に対して向かい合う角のことですが、ドライブレコーダーにおける対角画角は「画角」を表す指標として扱われ、撮影範囲の対角線を結んだ角度を指します。

対角画角の推奨角度は110度以上で、水平画角と垂直画角が広いと対角画角も必然的に広くなります。

視野角に関する注意点

ドライブレコーダーでありがちな失敗として、「レンズ視野角」と「録画視野角」を間違えるケースがあり、録画したデータを見てみると、思ったよりも狭い範囲しか映っていなかったということがあります。

このように、レンズ視野角と録画視野角は必ずしも一致するとは限りませんので、必ず「録画視野角」の画角についてチェックするようにしてください。

ドライブレコーダーはどこまで映る?【画質編】

ドライブレコーダーはどこまで映る?【画質編】

撮影範囲がいくら広くても、画質が悪ければ重要な情報を正しく読み取ることが難しくなります。そのためドライブレコーダーを選ぶ際は、視野角だけでなく映像の鮮明さの観点からも、どこまで映るのか検討する必要があるのです。

ドライブレコーダーの画質を決める要素は、主に「画素数」「解像度」「フレームレート」の3つとなります。それぞれ推奨の数値について見ていきましょう。

画素数

画素数とは、文字通り画素の数を表す指標です。

映像や画像といったデジタルデータは、小さな四角が集合してできており、この一つの四角のことを「画素(ピクセル)」といいます。そして、この画素の数が多ければ多いほど映像が滑らかに表示され、反対に少ないと荒くなります。

しかし、画素数が多いとその分データ容量が大きくなるため、大容量データの処理が可能なスペックを要すことになり、製品の価格が高くなりがちです。また、SDカードやmicroSDカードなど記録媒体のデータ容量がいっぱいになるスピードが速くなるので録画データの上書きスパンが短くなったり、機器への負担も大きくなったりするデメリットも。

このような背景から、バランスの良い200万画素のドライブレコーダーが主流となっていますが、最近では800万画素のような高画質のドライブレコーダーも登場しています。予算や使用環境などに応じて選ぶと良いでしょう。

解像度

解像度とは単位あたりの画素数のことで、「1920×1080/200万画素」のようにフレームあたりの画素数で表します。つまり、映像で出力できるきめ細かさということです。解像度が高いほど、車両から離れた場所の情報も鮮明に記録可能です。

また解像度は規格化されており、「1920×1080/約200万画素」はフルハイビジョン(フルHD/2K)、フルハイビジョンの4倍となる「3840×2160/約800万画素」は4Kと決められています。

ドライブレコーダーの解像度は「1920×1080/200万画素」のフルハイビジョンが主流ですから、解像度で迷った時はフルハイビジョン以上で選ぶと失敗が防げるでしょう。

フレームレート

フレームレートとは映像を構成する1秒間あたりの画像枚数(コマ数)を表した数値で、fps(frames per second)という単位で扱われます。撮影する画像の枚数が多ければ多いほど動きが滑らかになり、反対に少ないと飛び飛びの映像となってしまいますので、フレームレートが低いドライブレコーダーだと、肝心な情報が記録されていないという事態になりかねません。

また、LED信号の点滅タイミング(約30fps)とドラレコのシャッタータイミングが合致してしまうと、信号が消灯してしまっているように見えたり、信号が点滅してしまっているように見える現象が発生します。

以上の背景から、日本で販売されるドライブレコーダーのフレームレートは27.5fpsが一般的で、30fpsと表記されている製品でも、録画時のフレームレートはLED信号の点滅と合致しないようにずらし、出力時のみ30fpsで表示するというのが通常です。

近年では60fpsのドライブレコーダーも販売されていますので、データ容量や予算などに応じて選ぶと良いでしょう。

画質に関する注意点

前後2カメラタイプのドライブレコーダーの場合、フロントカメラとリアカメラの性能が一致していない製品がある点に注意が必要です。リアカメラの性能が低いと、例えば後ろから他の車両に煽られた時や衝突された時にナンバープレートを読み取ることができないなどの恐れがあります。

前後2カメラタイプのドライブレコーダーを購入する際は、必ずリアカメラの画質についてチェックしておきましょう。

加えて、夜間の映像や逆光の白飛びについては、画像補正や夜間モードといった別の機能でカバーします。夜間での走行が多い場合や、駐車監視機能を活用する予定であれば、このような機能の有無についても確認しておいてください。

ドライブレコーダーの種類と撮影範囲について

ドライブレコーダーの種類と撮影範囲について

ドライブレコーダーは「フロントカメラ」「前後2カメラ(+車内カメラ)」「360度カメラ」「デジタルインナーミラー」の4つが定番型となっています。

それぞれどこまで映るのか、撮影範囲について見ていきましょう。

ドライブレコーダー①:フロントカメラ

フロントカメラタイプは、車両前方の周辺環境を撮影するものです。価格が安く、さらに取り付けも簡単というメリットの反面、車両の前方しか撮影できないというデメリットがあります。

フロントカメラの撮影範囲は水平画角170度程度が限界とされていますので、側方・後方の状況を十分に把握できない可能性があると言えます。

ドライブレコーダー②:前後2カメラ(+車内カメラ)

前後2カメラタイプは、車両前方を撮影するフロントカメラと、後方を撮影するリアカメラで構成され、前方と後方の両方を同時に記録することが可能です。

360度全方向の撮影ができる360度カメラと比べると側方に死角が発生しますが、後方からの衝突や煽り運転の記録ができて、さらに360度カメラより安価で取り付けられることから、人気の高いタイプとなっています。

また、前後2カメラに加えて車内の様子を記録する車内カメラ付き3カメラタイプも登場。事故時の様子に加えて、車内の防犯対策にも役立ちます。

ドライブレコーダー③:360度カメラタイプ

360度カメラは車両の前方・側方・後方を継ぎ目なく全て撮影できるタイプです。横からの衝突や割り込みによるトラブル、バイクなどのすり抜け時の接触など幅広いトラブルの状況確認が可能な上、車内の撮影についても1台のカメラで完結します。1台で完結するため、取り付け工数も少なく、すっきりとした見た目になるのも360度カメラタイプのメリットだと言えるでしょう。

ただし、撮影画角は全方向対応していますが、撮影範囲は前後2カメラタイプと比べて狭い製品が多いので、例えば後方車両のナンバープレートを記録することが難しい場合があります。

ドライブレコーダー④:デジタルインナーミラータイプ

デジタルインナーミラーは、ドライブレコーダーとルームミラーと一体になったタイプの製品です。撮影範囲はフロントのみ・前方後方・360度と製品によって選ぶことができるので、撮影したい範囲に合った製品が選べます。

デジタルインナーミラータイプのメリットは、クリアな視界が確保できる点と、カメラの向きを自由に調整することができる点ですが、一方で、ルームミラーで後部座席の状況を確認したい時は通常のルームミラーに戻す必要があったり、視野角が狭い製品が多かったりとデメリットも存在します。

関連記事:ドライブレコーダーの電源の取り方は?取り付け手順や注意点など紹介

どこまで映るドライブレコーダーが良い?対策別ポイント

最後に、どこまで映るドライブレコーダーを選べば良いのか、またどの程度の品質の製品を選べば良いのか、対策別ポイントについてご紹介します。

選び方のポイント①:当て逃げ・もらい事故対策に

主な目的が当て逃げやもらい事故対策の場合、相手車両の車種や特徴、ナンバーが正確に把握できる前後2カメラタイプか360度タイプのドライブレコーダーがおすすめです。

特に夜間や悪天候時は鮮明に残らないことがありますので、夜間モードなどの機能があるドライブレコーダーだと安心でしょう。

選び方のポイント②:煽り運転対策に

主な目的が煽り運転対策の場合、前方だけでなく後方の映像も重要な証拠となります。そのため、前後2カメラタイプか360度タイプがおすすめです。

ただし、前述したように360度カメラは後方車両のナンバーが読み取れるほどの画角を有していない製品が多いので、後方からの事故や煽り対策には証拠としての効果を発揮しない可能性もあります。煽り運転対策を目的としてドライブレコーダーを選ぶ際は、後方の状況がどこまで映るのか・どれだけ鮮明に残るのか、視野角・画質にも十分気をつけましょう。

関連記事:【基礎知識】ドライブレコーダーの仕組みは?録画機能やGPS機能も解説

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