トラックのアドブルー消費量目安を紹介!節約や燃費向上のためにできることとは

トラックのアドブルー消費量目安を紹介!節約や燃費向上のためにできることとは

尿素SCRシステムの一部として、ディーゼルエンジンの排気ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)の分解・浄化を担うアドブルーは、燃料と一緒に少しずつ消費されていきます。

そこで今回は、一般的なガソリン車から大型トラック等のディーゼル車向けまで、幅広く車用品を取り扱う琴平自動車が、トラックのアドブルー消費量の目安について解説。個人や会社でトラックを保有しアドブルーの消費量が気になっているという方、少しでも消費量を抑えたいとお考えの方は、ぜひ参考にご覧ください。

トラックのアドブルー(AdBlue)消費量の目安

トラックやバス等、軽油を燃料とするディーゼル車のアドブルー消費量の目安は、燃料の消費量または走行距離を基準に割り出すことができるとされています。具体的には、軽油の消費量に対して3〜5%、走行距離1,000㎞に対して1リットルのアドブルーを消費すると考えるのが一般的です。

アドブルーを購入・補充するタイミングや、補充に必要なアドブルーの量や費用を計算する際には、上記の消費量の目安とお乗りのトラックのタンク容量をもとに考えると良いでしょう。

関連記事:「アドブルーをトラックに搭載する理由は何?補充の時期や費用の目安と併せて解説

ただし、トラックに搭載したアドブルーの実際の消費量は、車種や普段の走り方・使い方の他、積載重量によっても大きく変わってきます。お乗りのトラックのアドブルー消費量を把握するには、以下のような過去の実績をもとに算出する必要があると覚えておきましょう。

  • 満タン状態からアドブルーの補充が必要になるまでに、どのくらいの距離を走行したか
  • 前回補充してから、どのくらいの期間でアドブルー残量の低下を知らせるメーター横の警告灯が点灯したか

トラックのアドブルーをすべて消費するとどうなる?

尿素SCRシステムを搭載するディーゼルエンジン車は、アドブルーなしではエンジンをかけられない仕組みになっています。もし、アドブルータンクが空になった状態でエンジンを切ってしまうと、補充するまで再始動できなくなるため注意が必要です。

なお一度エンジンをかけた後であれば、アドブルーをすべて消費しても走行を続けることは可能ですが、車両トラブルやセンサー類の異常が発生するリスクが高くなってしまいます。尿素SCRシステムを搭載するトラックの使用時には、トラブルを避けるためにも、こまめなアドブルー補充を心がけましょう。

ちなみに琴平自動車では、搭載車種に関係なく平均で10リットルあたり3,000円〜、20リットルあたり4,000円〜でアドブルーを販売しております。アドブルーの購入店舗の検討や、費用を確保する上での参考にしてください。

関連記事:「アドブルーとは?尿素SCRシステムの仕組みやディーゼル車での役割と一緒に学ぼう

トラックのアドブルー消費量が増えてしまう原因は?

トラックのアドブルー消費量が増えてしまう原因は?

同じメーカーやサイズ、または仕様の近い他のトラックと比べ、お乗りのトラックのアドブルー消費量が明らかに多い場合は、車そのものか使用方法に問題があるのかもしれません。

具体的には、以下4つのうちいずれか、または複数の原因からアドブルーの消費量が増えていると考えられるでしょう。

トラックの年式が古いため燃費が悪い

一般的にトラック等の自動車は、開発・製造から時間が経過した古い年式の車ほど燃費が悪くなると言われています。その具体的な理由としては、以下2点が挙げられるでしょう。

  • 車の燃費や走行性能に関する技術は日々進化しており、年式の古い車に搭載された技術自体が古くなっていくため
  • 製造から時間が経過し、使用期間が長くなるほど、車全体の経年劣化が進んでいくため

後述する他の原因に心当たりがないのに、アドブルーの消費量が異常に多いと感じる場合は、トラックそのものの年式の古さが原因かもしれません。

エンジンをふかしアイドリングすることが多い

アドブルーは、燃料と同様にエンジンを動かすことで消費されます。そのため、たとえ走行距離が短くても、アイドリングをする機会が多ければアドブルーの消費量も増えていくのです。

待機等の時間が長く、アイドリングすることが多いトラックの場合は、これによりアドブルーが大量消費されている可能性が高いでしょう。

高速道路よりも下道を走行することが多い

一般的に、信号等がなくエンジンの回転数が安定する高速道路の方が、下道よりも車の燃料の消費量が少なくなるとされています。このことから、燃料と一緒に消費されるアドブルーにおいても、下道よりも高速道路を走行する方が消費量が少なくて済むと考えられているのです。

もし、お乗りのトラックでの走行が下道メインなのであれば、停車と発進をこまめに繰り返す使用環境が、アドブルーを消費する原因となっているのかもしれません。

トラックの積載重量が大きい

燃料やアドブルーの消費量は、動かすべき車両の重量・大きさに比例して増えていきます。

そのため、小型・中型よりも大型トラックの方が、そして積載重量の大きなトラックの方が、アドブルーの消費量も大きくなるのです。

トラックのアドブルー消費量を削減・節約する方法

トラックのアドブルー消費量を削減・節約する方法

トラックに搭載したアドブルーの消費量を少しでも減らし、節約しながら走行するには「消費量を増やすような使い方をしない」ことが大切です。具体的には、以下3つのポイントを意識し、可能な範囲でトラックの使い方を変えてみてください。

エンジンをふかす回数や時間を減らす

アイドリングの回数・時間を減らすことができれば、アドブルーの消費量を抑えられます。

走行ルートや積載物の内容・重量、トラックそのものを変更するのが難しいという方は、まずは待機中の過ごし方を工夫し、アイドリングの時間と回数を減らしてみると良いでしょう。

可能であれば、重量物の積載を避ける

積載する荷物の内容や重さを見直し、トラック全体の重量を軽減することも、アドブルーの消費量削減に役立ちます。可能であれば、重量の大きな荷物の積載は避けるようにしましょう。

ただ積載重量や荷物の内容は、トラックを保有・使用する運送会社やトラックドライバーにはコントロールできないことも多いです。その場合は、他のやり方でアドブルーの消費量削減を目指しましょう。

年式が新しく燃費の良いトラックへ乗り換える

もし、会社の経営状況や費用に余裕があるなら、思い切って年式が新しくアドブルーの燃費が良いトラックに乗り換えるのも一つの方法です。

ただし、トラックを購入するには中古の安い車種でも100万円以上の費用が必要になります。
ご自身の会社、またはドライバーとしての経済状況や将来的な仕事の計画等も踏まえた上で、慎重に検討することをおすすめします。

※「アドブルー」「AdBlue」は、ドイツ自動車工業会(VDA)の登録商標です。

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