ドライブレコーダーはいつまで残る?録画データの保存目安
今回は、ドライブレコーダーの録画データがいつまで残るのか、データ容量別の保存時間・期間や、録画できるデータ量を左右する要素について解説します。
また、ドライブレコーダーのデータを正常に長く保存する工夫についてもご紹介していますので、ドラレコの購入でお悩みの方や、外部メモリの容量選びで迷っている方はぜひ参考にご覧ください。
目次
ドライブレコーダーはいつまで残る?録画の仕組み
ドライブレコーダーで撮影されたデータは、内蔵メモリか外部メモリ、もしくはその両方に保存されます。録画・録音できるデータ量はこれらのメモリ容量によって異なり、データ容量が録画データでいっぱいになると、一番古いデータが自動的に上書きされる仕組みです。
現在販売されているドライブレコーダーの多くは、ドラレコ本体のコストを下げるために内蔵メモリではなく外部メモリを別で用意するのが主流で、使用する外部メモリはmicroSDカードが一般的となっています。
また、通信機能が搭載されたドライブレコーダーの中には、外部メモリとしてクラウドサービスが利用できる製品もあります。製品によって、例えば「通常録画(常時録画モード)の時はSDカードに保存し、衝撃を検知した時の録画データ(イベント録画モード)のみクラウドに自動転送する」というように、自由度の高い設定が可能なものもありますので、データをいつまで、どのような形で残したいのか考えて選ぶと良いでしょう。
録画データがいつまで残るのかを左右する要素
ドライブレコーダーの録画データがいつまで残るか、つまり記録できるデータの量については、「録画品質」「カメラの数・撮影範囲」「録画モード」の3つの要素に左右されます。それぞれのチェックポイントについて見ていきましょう。
①:録画品質
ドライブレコーダーの画質を決める要素は、画素数・解像度・フレームレートで、いずれも値が大きくなればなるほど画質は良くなりますが、保存できる時間と期間は短くなっていきます。
かと言って、録画品質を落とすとナンバープレートなどの重要な情報を正しく読み取ることが難しくなる恐れがあるので、録画時の画質はドライブレコーダーを選ぶ時や設定する時に多くの人を悩ませる要素です。
一般的に、使用するデータ容量と録画品質のバランスが取れている設定は1920×1080/200万画素のフルハイビジョン(フルHD/2K)で、フレームレートが27.5fpsだと言われていますので、この数値を基準に検討すると良いでしょう。
画素・解像度・フレームレートの詳しい内容については、「ドライブレコーダーはどこまで映る?撮影範囲や画質について解説」でご紹介していますので、あわせてご覧ください。
②:カメラの数・撮影範囲
カメラの数が多いほど、また撮影範囲が広いほど記録しなければならないデータが増えるため、長く記録したいのであればデータ容量が大きい記録媒体を選ぶなどの工夫が必要となります。
具体的に、ドライブレコーダーの撮影範囲は
- 前方
- 前方・車内
- 前方・後方
- 前方・後方・車内
- 360度
と選択肢があり、同じ画質だと仮定すると、前方のみ録画されるものと、360度録画されるものでは、当然360度録画される製品の方が録画するデータが増えます。
一般的に、全体のバランスが良いと言われているのがフロントカメラとリアカメラの前後2カメラタイプですので、このクラスの価格やスペックを基準として、製品を検討してみると良いでしょう。
また撮影範囲に関しては、横方向の範囲を表す「水平画角」、縦方向の範囲を表す「垂直画角」、斜めの撮影範囲を表す「対角画角」で決まり、それぞれ下記の角度が推奨されています。
- 水平画角:100〜110度以上
- 垂直画角:60度以上
- 対角画角:110度以上
撮影範囲についても「ドライブレコーダーはどこまで映る?撮影範囲や画質について解説」で詳しくご紹介しています。
③:録画モード
ドライブレコーダーの録画方法は、エンジンがかかっている時に常に録画される「常時録画」、車に衝撃が加わった時だけ録画される「イベント録画」、そしてこの両方の機能を持った「常時録画+イベント録画」の3つの録画モードが主流です。なお、常時録画+イベント録画はそれぞれ別のフォルダに保存されていくのが一般的で、データ容量がいっぱいになったからといって、イベント録画のデータに常時録画が上書きされることは通常ありません。
これらの録画モードに加えて、駐車時にも撮影ができる駐車監視機能が搭載された製品もあり、こちらも同じく常時録画モードやイベント録画モードに対応しているものがあります。
例えば、「常時録画・イベント録画モード」+「駐車監視機能の常時録画モード」という設定だと、常に映像や音声が記録として残るのでトラブル対策や安全性の向上には貢献しますが、録画データの上書き頻度がとても高くなりますし、相応のデータ容量も必要となります。
【容量別】録画可能な時間の目安
次に、録画データがいつまで残るのか?という具体的な数値について見ていきましょう。
ドライブレコーダーには対応可能な外部メモリの容量が決まっており、32〜64GBのメモリカードに対応しているものが一般的です。最近では、主に4K対応のドライブレコーダーで128GBや256GBといった大容量メモリに対応している製品もあります。
例えば、フルハイビジョン撮影(1920×1080画素)、前方カメラ1台、常時録画モードで撮影した場合の保存可能な目安時間は下記の通りです。
容量 | 録画可能な時間の目安 |
---|---|
8GB | 1~1.5時間 |
16GB | 2~3時間 |
32GB | 4~6時間 |
64GB | 8~12時間 |
つまり、8GBだと1時間半を超えたあたりから一番古いデータに最新の録画データが上書きされていきます。
1日30分程度運転する場合の保存期間
1日平均して30分程度運転する場合だと、8GBで2〜3日程度、16GBで4〜6日程度、32GBで8〜12日程度、64GBで16〜24日程度、録画データが残る計算となります。
容量 | 保存可能な期間の目安 |
---|---|
8GB | 2〜3日 |
16GB | 4〜6日 |
32GB | 8〜12日 |
64GB | 16〜24日 |
1日2時間程度運転する場合の保存期間
1日平均して2時間運転する場合いつまで残るかというと、8GBで0.5〜0.75日程度、16GBで1〜1.5日程度、32GBで2〜3日程度、64GBで4〜6日程度となります。つまり、8GBだと運転が終わった時点で前半の録画情報がすでに上書きされた状態となります。
容量 | 保存可能な期間の目安 |
---|---|
8GB | 0.5〜0.75日 |
16GB | 1〜1.5日 |
32GB | 2〜3日 |
64GB | 4〜6日 |
ドライブレコーダーのデータを残すための工夫
せっかくドライブレコーダーを設置していたのに、肝心のトラブル前後の映像が残っていない……ということが発生しないように、どのような点に気をつけたら良いのでしょうか。
最後に、ドライブレコーダーが正常に動き、できるだけ長く記録を維持し続けるための工夫について見ていきましょう。
保存できる容量を増やす
使用している外部メモリのデータ容量が少ない場合、単純にデータ容量の大きいものを用意して、保存できるデータ量を増やします。ただし、ドライブレコーダーに対応している必要があるので、必ず購入前に確認しておきましょう。
録画の設定を変える
録画品質が必要以上に良い場合は、品質を下げることで録画できる時間数が増やせます。
一般的に、他車両のナンバープレートが読み取れるラインが「200万画素・Full HD以上」と言われているので、使用中のモードがどの程度の品質なのか確認してみてください。
事故やトラブルが発生した時はデータを残しておく
事故やトラブルが発生した時は、状況が落ち着き次第、速やかにデータをパソコンなど別の場所に移動させ、間違って消去してしまわないように、取り扱いには十分注意しましょう。
ドライブレコーダーの映像は、必ずしも証拠として採用されるとは限りませんが、客観的に事故やトラブルの前後がわかる資料として非常に重要な役割を果たします。また、裁判にてドラレコの映像を提出することが求められる可能性もあります。
定期的にメモリカードをフォーマットする
「さっき撮影したばかりの映像が残っていない」という時は、ドラレコ本体の不具合の他に、microSDカードなどの外部メモリで不具合が発生し、書き込みエラーになっている可能性があります。
このような書き込みエラーを防ぐ方法の一つが、フォーマット(初期化)です。microSDカードの場合、2週間から1ヶ月に1度の頻度でフォーマットするのが望ましいとされています。
フォーマット操作は、ドライブレコーダーのメニュー画面から簡単に実施できます。時間がかかる作業ではないので、例えば月始めにフォーマットするというように、ルーティンを決めておくと良いかもしれません。
メモリカードを定期的に新しくする
メモリカードは消耗品で、書き込み回数の上限値があります。書き込み回数の上限は内蔵されているチップによって違い、例えばMLCチップで約8,000〜1万回、TLCチップで約3,000〜5,000回だとされています。
また長距離運転が続く場合や、同じメモリカードを何年も使い続けている場合も、経年劣化によって書き込みエラーが発生しやすくなります。
そのため、メモリカードは1〜2年を目安に新しいものへと交換するのが良いでしょう。
“もしもの時”に備えていつまで残るか把握しよう
今回は、ドライブレコーダーの録画データがいつまで残るのか、容量別の時間数や、保存期間を左右する要因、録画データを正常な状態で長く保存するための工夫についてご紹介しました。
特に営業車両や運搬車両などの社用車においては、ドラレコの映像は事故やトラブルが発生した時に社員を守る材料となるだけでなく、社員の健康状態や運転の癖を管理するのにも役立ちます。関西近郊でドラレコの不具合や買い替えなどをお考えの方は、ぜひ琴平自動車までお気軽にご相談ください。
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